スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

キリストは罪を許可したの?

「誤字等の館・キリスト教用語編」の第5弾です。
例によって、これは本家「誤字等(ゴジラ)の館」を参考にさせていただている(直接的にいえばパクッている)ものです。ここに書くことには、本家は何の責任もありません。

さて、前回の最後にもちらっと書きましたが、「ゆるし」という言葉の表記が前々から気になっていたので、googleで調べてみました。
もちろん「ゆるし」だけだとキリスト教用語とはいえませんが、「罪のゆるし」という言い方であればこれはキリスト教用語として使われている場面が多いと思っていいでしょう。結果は、
"罪のゆるし" 6,710件

これが漢字だと、次の二種類の表記が見られます。
"罪の赦し" 22,000件
"罪の許し" 9,770件

おおよそ、2:1というところですね。

ここで、大字林で「ゆるす」を調べてみます
〔「緩(ゆる)し」「緩ふ」と同源〕
(1)罪や過失を、とがめだてしないことにする。また、服役中の人を放免する。《許・赦》
(2)願い・申し出などをききいれて、願いどおりにさせる。認める。許可する。《許・聴》
(以下、(11)までありますが省略。)
まず(1)として赦免の意味があって、その場合は「許す」も「赦す」も使えるということのようです。しかし(2)の「許可」の意味では、「許す」だけで「赦す」は当てられていません。
つまり、「…を赦す」だと「…を許可する」という意味にはなりませんが、「…を許す」の場合は「…を許可する」という意味にも取ることができるわけです。
たとえるなら次のような使い方ですね。
部下:「この仕事はヤバイんじゃないでしょうか」
上司:「俺が許す」


要するに「キリストは罪を赦す」と書いた場合は「キリストは、罪ある人のその罪を、もはやとがめだてしない」という意味ですが、「キリストは罪を許す」と書いた場合は「キリストは、罪在る人のその罪を、もはやとがめだてしない」という意味にも、「キリストは、罪を犯すことを、さしつかえないと認める」という意味にもなります。

ただ、じゃあ「赦す」を使えばよいかというとこの字は実は常用外なのです。といっても常用漢字というのは「この字を使わなければならない」などという制限はないのですが、少なくとも義務教育では習わない漢字です。
でも「キリストは罪を許可する」という意味の文章になってしまうくらいなら、「赦す」と書くか、「ゆるす」とカナで書いたほうがいいのではないでしょうか。たとえば「障害者」を「障がい者」と書く人のように。(本来は「障碍者」ですが、「碍」が常用外となったとき、同音の(しかしまったく意味の違う)「障害」と書くようになったもの)

上記引用にある「緩し」から考えると、もちろんこれは素人考えなのですが、もともとの(つまり漢字が伝わる前の)日本語では、「ゆるい」的な言葉が「許可する」の意味でも「赦免する」の意味でも使われていたのではないかとも思えます。つまり漢字が伝わったとき、「赦」の訳としても「許」の訳としても「ゆるし」という日本語は使えたのではないかと。
ただ字自体の意味は、漢字字典によればやはり「赦」には「あやまちを許す」の意味はあっても「許可する」というような説明はなく、「許」には「許可する」の意味はあっても「あやまちを許す」の説明はありませんでした。(ということは、赦免の意味で「許す」と書くのは、誤用が定着したものでしょうか。)


ところで、先ほど「障がい者」と書いたので思い出してしまったのですが、最近は教会関係でも「子供」と書くのを嫌って「子ども」と交ぜ書きにするところが増えているように感じます。

「子供」は「子を供える」だからいかんという説を聞いたことがありますが、この方面は得意ではないのですがどう読み下しても「子を供える」と読むのは無理があると感じます。
「子供と書くのは、子を大人の『お供』扱いしている」というのも聞いたことがありますが、「子は供」と読み下すのもかなり違和感を覚えます。
読み下すとしたら「子が供える」というあたりが無理がないのではなと思うのですが。としたら(「供える」のは神職のつとめですから)プロテスタントの万民祭司思想からはむしろ積極的に「子供」と書くほうがいいくらいですね。

何より問題なのは、「誰々ども」というのは「誰々」を低くする言い方だという点です。「わたしども」がいい例ですね。ちなみに大字林で「ども」を調べると「人を表す場合、現代語では「たち」にくらべて敬意が低く、目下の者や見下した意味合いに用いられる。」という補足が付されていました。
「子ども」と書く教会では、婦人会は「女ども」、青年会や壮年会は「野郎ども」なのでしょうか。それとも、子供についてだけ「子ども」と見下した表現をしているのでしょうか。
どうしても「子供」と書きたくないなら、「子ども」ではなく「こども」でしょう。

Template Designed by DW99

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。